こんにちは。人生2回目の海外出張から帰って来た管理人・yaです。
改善活動のヒントになりそうな情報を発信していく本ブログ。
今回はIE手法について説明するシリーズ第4弾です。
第1〜3弾を未見の方はこちらから↓








実はこの問題、私自身もリアル仕事において直面している問題です。今日はこれらの問題を解決してくれるかもしれない技術についてご紹介します。
Contents
IE手法を知らずして【IoT活用】に意味は無し!あなたの職場の改善活動を大幅アップデートする方法
IE手法の問題は何か?
理想的なIE手法の活用のプロセス
ここまでIE手法についてお伝えしてきたことを復習も兼ねて少し振り返ってみましょう。
- 労働を科学的に管理するための手法
- いつ・どこで・誰がやっても作業を再現するために
- 作業を科学的に分析(動作研究)
- ムリ・ムダ・ムラを可視化
- 改善策を検討(ECRS)
上の3〜5番を繰り返して作業性を上げるのがIE手法です
- 現状分析→動作研究でデータを得ます
- 改善案の検討→ECRS原則がヒントになります
- 改善案の実行
- 効果確認→作業のタイム計測などで改善前と比較します
- 標準化→改善されたことを定着・元に戻らないようにします
このようなプロセスになります。
私の経験上このプロセスかかる時間はざっとこのくらいです
- 現状分析→1週間
- 改善案の検討→3日
- 改善案実行→1日
- 効果確認→1週間
- 標準化→1週間
もちろん、あくまで一例ですがIE手法を使った改善活動にはライムラグがあります。
実際のIE手法、生の声
人材や資金力が十分ある大企業であれば
- 工場の中で改善に特化して作業時間を調査する部隊がいる
- 高額な生産管理システムを導入できる
- 改善活動を支援する企業文化が成熟している
といった環境が整っているだろうと推察します


また、多品種小ロット化が進む現在の製造業において一概にタイムを測るといってもその日に採取できる製造データのサンプル自体が少なく、現状の分析がままならないという悩みも多いかと思います。

理想のスケジュールでIE手法を使った改善を継続できれば良いのですが、なかなかそううまく行かないのが中小企業の辛いところではないでしょうか。そこで救世主となってくれる技術が、IoT(Internet of things)と呼ばれる技術です。
改善活動の救世主IoTとは何か?
IoTとは?
モノのインターネット(物のインターネット、英語: Internet of Things:IoT)とは、様々な「モノ(物)」がインターネットに接続され(単に繋がるだけではなく、モノがインターネットのように繋がる)、情報交換することにより相互に制御する仕組みである。それによるデジタル社会(クロステック)の実現を指す[。
wikipedia
いきなり引用してしまいましたが、つまり遠隔でモノを操作したり、モノにインターネットを繋げてデータを吸い上げたりしようという技術の総称です。
スマートフォンの普及により価格破壊が起きて、昔は高価だったセンサー類や電子部品、マイコンと呼ばれる手のひらサイズのコンピュータが格安で手に入るようになっています。

こう言った電子部材がIE改善活動に活用できるのです。
IoTの何が良い?
例えば、物品がライン上を通過した時刻をセンサーで採取し、そのデータをWifiでネット環境に飛ばして事務所のPCにて確認すると言ったような事例が考えられます。
ラインが稼働している間は常にデータが取れるため、わざわざ人がストップウォッチで時間観測する必要も無いわけです。すなわち【現状分析】【効果確認】にかかる労力と時間がゼロになるので、本当に大切な【改善案の検討】に時間を多くかけられるんです。
- 現状分析→ゼロ
- 改善案の検討→3日→→いや!もっと時間をかけられる!!
- 改善案実行→1日
- 効果確認→ゼロ
- 標準化→1週間

IoTのデメリット
ただし、IoTにもデメリットがあります。
● IT屋さんの作るパッケージIoT製品は高い
● IT屋さんはあくまでIT屋さんなので、自社のニーズには完全にハマらない
高いし、痒いところに手が届かない・・・これでは決済権者のおじさん管理職は納得して購入の印鑑を押してくれません。
ここだけの話、管理人のリアル会社で、大手電機メーカーに作業動線の可視化IoTシステムを依頼したところ数千万からのお見積もりでした。
また、とあるITベンダーが営業で持ってきたセンサー付きのIoT製品はハードの費用が1ボックスで5万円、管理システムの使用が月額サブスクリプション製の課金という料金形態でした。


そう、私は決意したのです。自分でやっちゃえ!
Do IoT yourself です。略してDIYです。
Do IoT yourself 自分でIoTをやってみよう
ということで、次回以降はIoTと自作IoTによる作業可視化の事例を詳しくご紹介していこうと思います。乞うご期待ください。